補助は2本立て。待つあいだに進めることが2つある
茨城県の介護テクノロジー導入支援|結論は「補助率最大5分の4・事前協議が先」
茨城県は令和8年度、介護現場の生産性向上に向けて介護事業所等生産性向上推進事業と茨城県介護テクノロジー定着支援事業の2つの事業を実施しています(出典:茨城県「介護テクノロジー(介護ロボット・ICT)の導入支援事業について」・介護事業所等生産性向上推進事業の概要(PDF)、2026年9月11日に再確認)。要点は次のとおりです。
| 項目 | 令和8年度の茨城県の内容 |
|---|---|
| 補助率 | 5分の4(介護事業所等生産性向上推進事業。定着支援事業は2026年9月11日時点で要項の公表待ち) |
| 対象 | 県内の介護保険法に基づくサービス提供事業所(訪問介護・居宅介護支援を含む)、養護老人ホーム・軽費老人ホーム |
| 事業1:介護事業所等生産性向上推進事業 | 事前協議は4月30日〜6月30日で受付終了。内示は9月中、交付決定は9月末の予定とされていました。実績報告は令和9年1月29日(金)の予定。補助上限は見守り機器等が1機器30万円、介護ソフトが1事業所250万円。処遇改善加算を取得し、加算を上回る賃上げか職場環境の改善の取組を行う事業所が対象 |
| 事業2:茨城県介護テクノロジー定着支援事業 | 交付要項の公表は令和8年8月〜9月の予定とされていました。事前協議から交付決定までは未定、実績報告は令和9年1月末(2026年9月11日時点で要項は未掲載。予定の時期は過ぎているため、掲載は県ページでご確認ください) |
| 窓口 | 茨城県 福祉部 長寿福祉課(介護基盤整備)電話 029-301-3321 |
補助上限額や対象経費の細目は、県ページに掲載される交付要項・別紙で年度ごとに定められます。国の制度名が令和7年度から介護テクノロジー導入支援事業へ改称された流れを受けたもので、旧称の介護ロボット導入支援・ICT導入支援で覚えている方も、探すべきページは上記の県ページ1つです。
茨城県の介護テクノロジー補助金は今から申請できる?(2026年9月11日時点)
9月11日の時点では、申請の窓がまだ開いていない、というのが正確な答えでした。介護事業所等生産性向上推進事業は締め切られていますが、茨城県介護テクノロジー定着支援事業は交付要項の公表を待っている段階で、9月11日に県ページを確認した時点では要項も事前協議の日程も出ていませんでした。公表の予定とされていた8月〜9月はすでに過ぎているので、最新の掲載は県ページで確かめてください。実績報告は令和9年1月末の予定なので、要項が出てから導入・支払いまでの期間は短くなると見ておくのが安全です。
9月11日の時点では、1本は交付決定の前、もう1本は要項が未掲載だった
- 4月30日生産性向上推進事業の要項公表事前協議が始まる
- 6月30日同事業の事前協議が受付終了
- 令和8年8月〜9月(予定)定着支援事業の交付要項の公表9月11日時点で未掲載。事前協議の日程は未定
- 9月末(予定)生産性向上推進事業の交付決定内示は9月中
- 令和9年1月末実績報告生産性向上推進事業は1月29日の予定
もう1つ知っておきたいのが、予算を超えたときの優先順位です。介護事業所等生産性向上推進事業の県ページには、予算の範囲を超える交付申請があった場合は、県の過去の介護ロボット・見守り・ICT・生産性向上・介護テクノロジー定着支援の各事業で補助を受けたことがない、または補助を受けた金額が少ない事業所を優先的に支援すると書かれています。初めて申請する事業所ほど、準備しておく価値があります。他県との比較は介護記録ソフトは補助金の対象になるか(47都道府県の補助率一覧)、締切の考え方は介護テクノロジー導入支援事業の締切は県ごとに違うにまとめています。
障害福祉分野(茨城県)の導入支援はどうなっているか
障害福祉サービス事業所は介護保険の県事業とは別枠です。茨城県では、障害者支援施設等における介護ロボット・ICTの備品購入費等を対象とする国庫補助の仕組みがあり、県障害福祉課が翌年度分の要望調査を前の年の秋に行っています。令和8年度分の障害福祉分野の介護テクノロジー導入支援事業補助金の照会は令和7年9月12日に掲載され、提出期限は令和7年10月1日でした。令和8年9月10日には、障害児支援事業者向けの令和9年度地域障害児支援体制充実のためのICT化推進事業補助金の調査が掲載されました。回答期限は令和8年10月2日までで、すでに過ぎています。県は、この調査は活用規模を把握するためのもので回答をもって協議申請にはならないこと、事業の実施は来年度予算の成立後に決まることも明記しています(出典:茨城県 障害福祉課「お知らせ」・2026年9月11日参照)。介護分野より情報が少なく年度ごとの動きも分かりにくいため、放課後等デイサービスや就労支援など障害福祉の事業所こそ、県のお知らせページを定期的に確認する価値があります。個別支援計画の書類負担をAIで軽くする具体的な方法は 個別支援計画をAIで効率化する方法 で解説しています。
自分の事業所は対象か|申請前チェックリスト
次の項目を先に確認しておくと、茨城県の募集が始まったときに事前協議へすぐ進めます。このチェックだけでも、このページの持ち帰りとして使ってください。
- 茨城県内の介護保険サービス事業所か(訪問介護・通所介護・施設系など。養護老人ホーム・軽費老人ホームも対象)
- 導入したい機器・ソフトが決まっているか(見守り機器・記録ソフト・インカムなど、見積りが取れる状態か)
- 生産性向上の取り組み体制(委員会の設置・業務の洗い出し)を説明できるか
- 導入後の実績報告(削減時間などの効果測定)を出せる記録の取り方を決めているか
- 障害福祉の事業所の場合:県障害福祉課の要望調査・お知らせを確認したか
事前協議から実績報告まで|茨城県の年度スケジュールの読み方
令和8年度の茨城県の実際の日程から、来年度の動き方を逆算します。
- 年度当初〜6月末:事前協議(令和8年度の介護事業所等生産性向上推進事業は4月30日の要項公表から6月30日まで。定着支援事業は8月〜9月に要項公表の予定とされ、日程は別)
- 9月末:交付決定(令和8年度の予定)。決定前に発注・購入すると補助対象外になるのが原則
- 交付決定後:導入・支払い。職員への定着支援(使い方研修・運用ルールづくり)をここで行う
- 年度末:実績報告。効果測定の数字が必要になるため、導入前の業務時間を測っておく
- 次年度:横展開。1年目に小さく入れて数字を作り、2年目に台数・範囲を広げる二段構えが通りやすい
つまり、募集が出てから機器を選び始めるのでは間に合いません。秋から冬のいまの時期に機種選定・見積り・体制整備を終えておくのが、茨城県の日程感では最も合理的です。この準備段階の壁打ち相手として、私たちのような伴走支援を使っていただくのが効きます。
数字で見る茨城県|大子町50%超とつくば市20.0%が同居する県
茨城県の公表データを一次情報のまま並べます(出典:茨城県「高齢化関連の各種データ」/茨城県 統計インフォメーションNo.136・いずれも2026-08-23参照)。
| 指標 | 数値 | 時点 |
|---|---|---|
| 高齢者(65歳以上)人口 | 852,737人 | 令和7年9月15日推計 |
| 高齢化率 | 31.2%(全国平均29.3%を上回る) | 同上 |
| 75歳以上人口の割合 | 17.7% | 令和7年10月1日現在 |
| 高齢化率が最も高い市町村 | 大子町(50%超) | 令和7年9月15日推計 |
| 高齢化率が最も低い市町村 | つくば市 20.0% | 同上 |
| 地域別で最も高い圏域 | 県北地域 38.2% | 同上 |
| 将来推計の高齢化率 | 令和32年に40.0% | 県公表の将来推計 |
この表が示すのは、茨城県が1つの県の中に2つの別の国を抱えていることです。県北の大子町・常陸太田市周辺は住民の半分が高齢者に近づき、働き手の採用そのものが年々難しくなる地域。一方、つくばエクスプレス沿線のつくば市・守谷市は人口流入が続き高齢化率20%前後と、同じ県とは思えない構図です。44市町村のうち34市町村で高齢化率が30%を超えており、水戸市・日立市・土浦市・古河市・ひたちなか市といった中核都市も例外ではありません。
大子町は50%超、つくば市は20.0%。同じ県で条件が違う
だから茨城県のAI・テクノロジー導入は、地域で目的が分かれます。県北では「採用できない前提で、いまの職員で回すための省力化」が最優先。見守り機器・記録AI・申し送りの自動化で、1人あたりの書類時間を削るのが先です。県南のTX沿線では「増える利用者・問い合わせに対応する入口の整備」、つまりLINEでの問い合わせ受付や空き状況案内の仕組み化が効きます。県の補助メニューは共通でも、何に使うかの正解は地域で違う。ここが茨城県で導入を考えるときの出発点です。
県北は省力化から、県南のTX沿線は入口の整備から
県北(大子町、常陸太田市周辺)
- 採用できない前提で、いまの職員で回す
- 見守り機器、記録AI、申し送りの自動化
- 1人あたりの書類時間を削るのが先
県南のTX沿線(つくば市、守谷市)
- 増える利用者と問い合わせに対応する
- LINEでの問い合わせ受付
- 空き状況案内の仕組み化
第9期いばらき高齢者プラン21と第3期新いばらき障害者プラン
補助金の背景には県の計画があります。介護分野の県計画は第9期いばらき高齢者プラン21(計画期間:令和6〜8年度)。老人福祉計画と介護保険事業支援計画を束ねた法定計画で、政策目標に健康長寿日本一を掲げています(出典:茨城県「第9期いばらき高齢者プラン21」・2026-08-23参照)。障害分野は第3期新いばらき障害者プラン(計画期間:令和6〜11年度)で、国の第7期障害福祉計画・第3期障害児福祉計画に対応する県計画です(出典:茨城県「第3期新いばらき障害者プランの策定」・2026-08-23参照)。
実務上のポイントは1つ。高齢者プラン21は令和8年度が最終年度で、令和9年度からは第10期の新計画に切り替わることです。計画の切り替わり年度は補助事業の名称・要件も見直されやすいため、来年度の申請を考えている事業所は、年明け以降の県の新計画・新年度予算の公表を追う必要があります。この定点観測も伴走の中でこちらが代行します。
補助を待たない選択肢|月数千円から始める記録AI
定着支援事業の日程を待つあいだ、何もせず待つのはもったいない選択です。生成AIによる記録・書類の下書きや音声入力は、補助金なしでも月数千円クラスで始められ、来年度に補助で機器を入れるときの土台(職員のITへの慣れ・業務の洗い出し)にもなります。書き方の具体的な手順は 介護記録をAIで効率化する具体手順 に、家族連絡や問い合わせをLINEで仕組み化する方法は 福祉施設のLINE公式アカウント活用と費用のめやす にまとめています。全体像から掴みたい方は柱記事の 福祉スタッフのためのAI活用ロードマップ 5ステップ をどうぞ。
板橋区の特養での実証を、茨城県の補助スキームに当てはめると
正直に書くと、私たちは茨城県内での導入実績をまだ持っていません。実績があるのは東京都板橋区の特別養護老人ホームで、現場の申し送り様式に合わせたオーダーメイドのAI申し送りと、職員がそのまま使えるAI研修を導入しました(詳細:導入事例:特養マイライフ徳丸様)。
この進め方を茨城県のスキームに当てはめると、相性が良いのは次の流れです。まず補助に頼らない記録・申し送りのAI化で職員の抵抗感を下げ、業務時間の削減実績という数字を作る。その数字を根拠に、次年度の茨城県介護テクノロジー定着支援事業の事前協議で見守り機器などの本格導入を申請する。補助を使った本格導入は、この二段構えの2段目です。定着支援事業の補助率は、交付要項の公表を待って確かめます。オンライン中心の伴走なので、水戸市でも大子町でも支援の質は変わりません。
小さく始めて数字を作り、次年度の補助で広げる
- 補助に頼らない記録・申し送りのAI化職員の抵抗感を下げる1段目
- 業務時間の削減実績という数字を作る導入前の業務時間を測っておく
- 次年度の定着支援事業の事前協議で申請する見守り機器などの本格導入2段目
個人情報の安全な扱い 3原則
- 氏名・事業所名などはそのまま入力しない(記号化=A様・B事業所)
- AIの文章は支援者が直す前提の「下書き」。本人・家族の意向は本人の言葉のまま残す
- 最終判断は必ず人が行う
事業所として使うAIは、入力データを学習に使わない設定・法人向けプランを選ぶとより安心です。どのツールをどう設定すれば安全かも、無料相談でお伝えできます。
費用の目安(自社の料金も開示します)
| 領域 | 始め方 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 記録AI・音声入力 | 既存ツール/汎用AIから | 月 数千円〜 |
| LINE公式アカウント 構築・運用代行 | ライト/スタンダード/運用代行 | 初期 0〜10万円 月 9,800〜39,800円 |
| AI伴走顧問(GUIDE/BUILD/PARTNER) | 月1回から。教える、一部を作る、作り続けるの3段階 | 月 60,500円/110,000円/220,000円(税込) |
| AI活用出前講座(半日) | 御法人の業務を題材に、半日で実演します | 110,000円(税込。顧問の初月に全額充当) |
初回相談は無料です。茨城県の補助スキームを前提に、補助対象に乗せる部分と待たずに始める部分を分けてお見積りします。
よくある質問
- 6月30日の事前協議に間に合いませんでした。今からできることは?
- 6月30日で締め切られたのは介護事業所等生産性向上推進事業です。もう1つの茨城県介護テクノロジー定着支援事業は、2026年9月11日に確認した時点の県ページで、交付要項の公表が令和8年8月〜9月の予定、事前協議から交付決定までは未定とされていました。予定の時期はすでに過ぎているため、県ページで要項の掲載を確かめたうえで機器選定・見積り・体制整備を先に済ませ、あわせて補助対象外の小さなAI活用(記録の下書き・音声入力など月数千円クラス)を先行させるのが、時間を無駄にしない動き方です。
- 大子町や常陸太田市など県北の事業所ですが、対応してもらえますか?
- はい。オンライン中心の伴走なので茨城県全域に対応します。移動を伴わないぶん、県北山間部でも県南と同じ頻度・同じ費用で支援できます。
- 障害福祉の事業所でも補助は使えますか?
- 介護保険の県事業とは別に、障害福祉分野には国庫補助による介護ロボット・ICT導入支援の枠があります。県障害福祉課は翌年度分の要望調査を前の年の秋に行っており、令和8年度分の提出期限は令和7年10月1日でした。令和9年度分は、障害児支援事業者向けのICT化推進事業補助金の調査が令和8年9月10日に掲載され、回答期限は令和8年10月2日までで、すでに過ぎています(2026年9月11日確認)。
- AIに利用者の個人情報を入力しても大丈夫ですか?
- 記号化して入力し、AIの出力は下書き、最終判断は人、の3原則を守れば安全に活用できます。詳しくはこの章へ。
- どこから相談すればいいですか?
- 公式LINEからお気軽にどうぞ。御施設の状況と茨城県の補助スケジュールを重ねて、「今やること」と「募集を待つこと」を無料で整理してお返しします。
茨城県の補助スキームに乗る準備を、いまから始めませんか
次年度の事前協議に向けた準備と、待たずに始める記録AI。どちらも無料の個別相談で整理します。
▶ 公式LINEで無料相談・資料を受け取るご質問は メールでのお問い合わせ からどうぞ
毎月ご一緒する形は AI顧問のご案内(月60,500円から・税込)をご覧ください
半日の出前講座
御施設の記録や勤務表をそのまま画面に出して、職員の皆さまと一緒にAIを触ります
半日(3時間ほど)お伺いし、その日のうちに現場の仕事を1つ軽くすることを目標に進めます。1回 110,000円(税込・交通費込み)。伴走顧問に進まれた場合は、初月の顧問料に全額充当します。
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