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福島県の介護テクノロジー導入支援事業と福祉AI導入ガイド
補助率5分の4・1法人上限915万円をどう使うか

エリア:福島県最終更新:2026-10-09著者:合同会社サン 代表 菅野 竜輔

福島県には、介護ソフトやタブレット、見守り機器の導入費を5分の4まで補助する県の事業があります。名称は令和8年度福島県介護テクノロジー導入支援事業。上限は1法人915万円で、機器だけでなく業務改善支援(1事業所48万円まで)も対象です。一方で県の65歳以上人口は578,180人・高齢化率33.8%に達し、金山町や昭和村のように住民の半分以上が高齢者という町村も抱えています。この記事では、福島県の公式ページを実際に確認した一次情報だけを使い、補助の要点、対象かどうかのチェック、浜通り・中通り・会津それぞれでの進め方までをまとめます。申請時期を逃さないための準備の順番も具体的に書きます。

福島県の介護テクノロジー導入支援事業と福祉AI導入ガイド の要点をまとめた図(合同会社サン 福祉DX お役立ちブログ)
この記事の全体像

福島県の補助は、5週間の受付の前に勝負が決まる

福島県介護テクノロジー導入支援事業 補助率5分の4
受付は約5週間令和8年度は6月23日から7月31日
上限は二本立て1法人915万円と、1事業所48万円
急ぐ理由は数字にある高齢化率33.8%、介護求人2.70倍
地方ごとに打ち手が違う浜通り、中通り、会津
公募が開いてから考え始めると5週間では現場の合意が間に合いません。次回の公募の前に、機器選定と業務改善計画を仕上げておく記事です。出典:福島県 令和8年度福島県介護テクノロジー導入支援事業(2026年8月23日に確認)

補助率5分の4・上限915万円、受付は初夏の約5週間

まず結論です。福島県が実施する令和8年度福島県介護テクノロジー導入支援事業の要点は次のとおりです(福島県公式ページ・2026年8月23日確認)。

項目内容
事業名令和8年度福島県介護テクノロジー導入支援事業
補助率5分の4
上限額介護テクノロジー導入支援・パッケージ型導入支援:1法人につき915万円
導入と一体的に行う業務改善支援:1事業所につき48万円
補助対象福祉用具情報システム「TAIS」掲載の介護テクノロジー、介護ソフト、タブレット端末等
対象事業所県内に所在する介護保険法に基づく指定・許可を受けた介護サービス事業所、養護老人ホーム、軽費老人ホーム
令和8年度の受付令和8年6月23日(火)〜7月31日(金)17時必着(確認日時点で受付終了)
問い合わせ福島県保健福祉部 高齢福祉課 施設福祉担当

補助率5分の4は、国の標準的な設計に沿った手厚い水準です。たとえば見守り機器と介護記録ソフトを合わせて500万円分導入する場合、自己負担は100万円まで下がる計算になります。ただし受付は初夏の約5週間に集中しており、この記事の確認日(2026年8月23日)時点で令和8年度分は締め切られています。だからこそ、いま動くべきことは「次回公募が開く前に、機器選定・見積もり・業務改善計画を仕上げておくこと」です。公募が開いてから考え始めると、5週間では現場合意が間に合いません。名称は令和7年度から全国的に旧称の介護ロボット導入支援・ICT導入支援から介護テクノロジー系の名称へ切り替わっているので、過去の要綱を探すときは旧称でも検索してください。

自己負担の目安

500万円分を入れても、自己負担は100万円まで下がる

導入する機器とソフト500万円見守り機器と介護記録ソフトの例
補助率5分の4県の補助
自己負担は100万円まで本文の例による計算です
補助が手厚いぶん、受付の短さが最大の壁になります。出典:福島県 令和8年度福島県介護テクノロジー導入支援事業(2026年8月23日に確認)

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福島県の補助の対象かどうかを確認するチェックリスト

公募ページを読み込む前に、次の項目を自己点検してください。ここで引っかかる項目が、そのまま準備リストになります。

障害福祉サービス事業所の方へ:この事業の対象は介護保険法に基づく事業所等です。障害福祉分野には国の別メニュー(障害福祉分野の介護テクノロジー導入支援)が動いており、窓口・要件が異なります。どちらに乗るべきかも無料相談で整理できます。
障害福祉の事業所の方へ

障害福祉の事業所は、この事業とは別の窓口になる

自事業所は、どちらの制度の対象か
介護保険法の指定・許可を受けた事業所福島県のこの事業が対象養護老人ホームと軽費老人ホームも含む
障害福祉サービス事業所国の別メニューを確認する窓口と要件が異なる
どちらに乗るかを最初に決めないと、準備の方向を誤ります。出典:福島県 令和8年度福島県介護テクノロジー導入支援事業(2026年8月23日に確認)

次回公募に向けた準備の時系列

令和8年度の受付(6月23日〜7月31日)を基準にすると、逆算の動き方はこうなります。年度により日程は変わるため、あくまで今年の実績からの目安です。

次回公募までの動き方

締切の1年前の秋から、準備は始まる

  1. 令和8年6月23日から7月31日17時令和8年度の受付すでに終了している
  2. 秋から冬課題の棚卸し記録、申し送り、夜間見守りのどこが重いか
  3. 冬から春機器とソフトの選定、見積もり2社から3社のデモを比べる
  4. 春業務改善計画を数字で書く導入の前と後で何がどれだけ変わるか
  5. 初夏公募と同時に申請5月頃から週1で公募ページを確認する
年度によって日程は変わるため、今年の実績からの目安です。出典:福島県 令和8年度福島県介護テクノロジー導入支援事業(2026年8月23日に確認)
  1. 秋〜冬:課題の棚卸し。記録・申し送り・夜間見守りのどこが一番重いかを現場ヒアリングで特定する
  2. 冬〜春:機器・ソフト選定と見積もり。TAIS掲載品かを確認し、デモを2〜3社比較する
  3. 春:業務改善計画の言語化。導入前後で何がどれだけ変わるかを数値で書く(採択後の実績報告もこの数字で楽になる)
  4. 初夏:公募開始と同時に申請。福島県高齢福祉課の公募ページを5月頃から週1で確認する
  5. 採択後:導入と定着。機器を置いて終わりにせず、2〜3名の小チームで1ヶ月試してから全体に広げる

高齢化率33.8%・介護求人2.70倍という福島県の現場条件

なぜ福島県でこの補助を急ぐ価値があるのか。数字で確認します。福島県統計課の推計(令和6年8月1日現在)によると、県の総人口1,746,140人に対して65歳以上は578,180人、高齢化率は33.8%。前年から0.5ポイント上昇しました。75歳以上だけで305,107人(17.8%)に達し、現役世代100人で高齢者60.9人を支える計算(老年人口指数60.9)です(出典:福島県「福島県の高齢者の数(65歳以上人口)」/令和6年8月1日現在の資料PDF。人口の基礎データは福島県現住人口調査年報 令和6年版)。

働き手の側も厳しく、福島労働局の雇用失業情勢(令和8年3月分・令和7年度分)では、県全体の有効求人倍率1.20倍(季節調整値)に対し、職種別で介護関係は2.70倍。求職者1人に2.7件の求人がある状態で、募集を増やして解決できる局面ではありません(出典:福島労働局「最近の雇用失業情勢(令和8年3月分及び令和7年度分)」)。

つまり福島県の介護・障害福祉は、利用者が増え続け、人は採れないという前提で運営を設計するしかない段階にあります。記録・申し送り・夜間見守りといった毎日発生する固定業務を機器とAIに載せ替え、人にしかできないケアへ時間を戻す。県が5分の4という高率の補助を出しているのは、この置き換えを本気で進めてほしいからです。

浜通り・中通り・会津で、やることは少しずつ違う

福島県は全国3位の広さがあり、浜通り・中通り・会津で人口構成も交通事情も大きく違います。同じ県内でも、市町村別の高齢化率は最高の金山町60.8%から最低の西郷村27.0%まで2倍以上の開きがあります(前掲・福島県統計課資料)。

高齢化率を比べる

同じ県内で、高齢化率は2倍以上開いている

金山町60.8%
福島県全体33.8%
郡山市29.0%
西郷村27.0%
奥会津のように移動自体が負担になる地域ほど、連絡、会議、研修をオンラインに載せる意味が大きくなります。出典:福島県統計課 福島県の高齢者の数(令和6年8月1日現在)
地方主な市現場条件と打ち手の例
中通り福島市・郡山市・白河市事業所が集積し、利用者・求職者が比較して選ぶ地域。郡山市は高齢化率29.0%と県内で低い側だが、事業所間の採用競争が最も激しい。HP・地図・LINEで「選ばれる側」の整備が効く
浜通りいわき市・南相馬市・相馬市東日本大震災と原子力災害の影響が続く地域。富岡町・大熊町・双葉町・浪江町・飯舘村は避難の影響で人口統計と実数が乖離するほど特殊な条件下にあり、少人数で再開した事業所ほど記録・請求の省力化の効果が大きい
会津会津若松市・喜多方市金山町・昭和村・三島町など奥会津は高齢化率50%超の豪雪地帯。冬季は移動自体が負担になるため、家族連絡・会議・研修をオンラインに載せる意味が平地より一段大きい

当社の支援はLINEとオンライン会議を軸にしているので、奥会津でも浜通りでも同じ品質で伴走できます。むしろ移動に時間がかかる地域ほど、連絡や記録をオンラインの仕組みに載せる投資対効果は高くなります。

補助で入れた機器を活かすAI活用(板橋区の特養での実証から)

補助金で機器やソフトを入れても、使いこなせずに棚の飾りになる例は少なくありません。当社は東京都板橋区の特別養護老人ホーム「マイライフ徳丸」様(社会福祉法人北野会)で、その施設の申し送り様式に合わせたオーダーメイドのAI申し送りと、職員がそのまま回せるAI研修を導入した実績があります。この板橋区で実証した進め方を、福島県の制度環境(5分の4補助+業務改善支援48万円)に当てはめると、次の組み立てになります。

記録AIの具体的な手順・プロンプト例は介護記録をAIで効率化する具体手順、家族連絡・見学予約の仕組み化は福祉施設のLINE公式アカウント活用と費用のめやす、板橋区での導入の経緯は特養マイライフ徳丸様の導入事例で詳しく書いています。障害福祉の事業所の方は個別支援計画づくりへのAI活用も参考になります。

個人情報の3原則(必ず守る)
  1. 氏名・事業所名などはそのまま入力しない(記号化=A様・B事業所)
  2. AIの文章は支援者が直す前提の下書き。本人・家族の意向は本人の言葉のまま残す
  3. 最終判断は必ず人が行う

ふくしま高齢者すこやかプランと県の相談窓口

福島県の高齢者施策の土台は、第10次福島県高齢者福祉計画・第9次福島県介護保険事業支援計画「ふくしま高齢者すこやかプラン」(計画期間:令和6〜8年度)です(福島県公式ページ)。介護テクノロジー導入支援もこの計画期間中の生産性向上策として動いており、所管はいずれも県保健福祉部高齢福祉課です。補助の要件・対象品目で迷ったら、高齢福祉課施設福祉担当への照会が最短です。当社に相談いただければ、照会すべき論点の整理からお手伝いします。

費用・相場の目安(自社の料金も開示します)

補助の外側で当社に頼んだ場合の費用も、先に正直に開示します。

領域始め方費用の目安
記録AI・音声入力既存ツール/汎用AIから月 数千円〜
LINE公式アカウント
構築・運用代行
ライト/スタンダード/運用代行初期 0〜10万円
月 9,800〜39,800円
AI伴走顧問(GUIDE/BUILD/PARTNER)月1回から。教える、一部を作る、作り続けるの3段階月 60,500円/110,000円/220,000円(税込)
AI活用出前講座(半日)御法人の業務を題材に、半日で実演します110,000円(税込。顧問の初月に全額充当)

初回相談は無料です。福島県の補助スケジュールに合わせて、補助に載せる部分と自前で始める部分の切り分けからご提案します。

よくある質問

令和8年度の福島県介護テクノロジー導入支援事業は、いつ申請できますか?
令和8年度分は6月23日〜7月31日17時必着で、この記事の確認日(2026年8月23日)時点で受付終了です。例年初夏の短期集中受付なので、次回公募の前に機器選定と業務改善計画を済ませておくのが採択への近道です。最新の公募情報は福島県高齢福祉課のページで確認してください。
補助率と上限額はいくらですか?
補助率5分の4、導入支援・パッケージ型は1法人上限915万円、一体的に行う業務改善支援は1事業所上限48万円です(県公式ページで確認)。詳しくは冒頭の表へ。
会津の山間部や浜通りの事業所でも対応してもらえますか?
はい。LINEとオンライン中心の伴走なので、奥会津の豪雪地帯でも浜通りでも同じ品質で進められます。移動が大変な地域ほど、連絡・記録をオンラインに載せる効果は大きくなります。
AIに利用者の個人情報を入力しても大丈夫ですか?
氏名・事業所名などは記号化し、AIの出力は下書き、最終判断は人、の3原則を守れば安全に活用できます。詳しくはこの章へ。
障害福祉サービスの事業所ですが、この補助は使えますか?
この事業の対象は介護保険法に基づく事業所等です。障害福祉分野には別メニューがあり要件が異なるため、どちらに乗るべきかの整理から無料相談でお手伝いします。

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菅
菅野 竜輔(かんの りゅうすけ)/ 合同会社サン 代表社員
介護職、施設長、ケアマネジャー、地域包括支援センター、生活困窮者支援を経験。現在は社会福祉法人と福祉事業者向けに、生成AIの導入と定着の伴走をしています。
▶ 運営者情報・実績はこちら / 埼玉県所沢市狭山ヶ丘 / 公式LINE・info@sun-shien.com